<八高つれづれ草子> 第26回
上X国語翁
【 新緑のころ 八高の四季 】

緑あふれる季節。八高は新緑に包まれます。理系側の窓にはケヤキの大木が3階の3年教室の目の前でも枝葉を揺らします。文系棟の窓向こうは、さながら森のおもむき。心地よい風も吹き渡ります。


5月末の学校は、文化祭。緑豊かな八高に多くの外来者も訪れます。生徒昇降口の前、中庭の大きな梅の木、あの木のあたりであれこれ展示をやったものです。その梅の木も当然ですが樹齢50年に近くなり、今春に伐採だったとのこと。「住み替わる代ぞ」ということでしょうか。



大蔵校舎の新緑はどうだったでしょう。
先輩諸氏に叱られないかと心配しながら思いついたのがこれです。
アルバムから拾った3枚の大蔵時代の白黒写真を、「新緑の季節に彩色して」ということでAIに頼んだところ、こういうものになりました。さてさてどんなもんでしょう。



秋にも教室の窓の写真をあげました。
あの窓から何を見ていたのでしょうね。僕のころはこんなに豊かな緑はありませんでした。それでも授業のさなか、ボーっと窓の外に何かしら見ていた自分がいました。何が見え何を考えてたのかは思い出せません。

同じ「窓」の内で学んだ「同窓」。「窓」の内に特別に守られた世界と時間が許された数年間。
やがて「窓」の外に出る日が全員に訪れ、その後に一人ずつ様々に展開されるのが、エンドレスの実人生。
ただ「窓」の内側で、限られ守られていた年月の特別な記憶は、何ものにも代えられない共有物として、それぞれの形で胸の中に生きる。僕ら27期生も9月には70歳の同窓会の予定です。


「新緑」は和語として育ったイメージのようです。「若葉青葉」とか「緑滴る」も好きな日本語です。教室の窓にあふれる緑を「いいなぁー」と感じるのは、年を食った証拠でしょうか。
< 新緑と いふしづけさと 明るさと >
稲畑汀子
高校27期 上掛靖良

