<八高つれづれ草子> 第6回
上X国語翁
【 スタンドを建てようぜ 】

八高クイズです。近年の八高が、「北九州でおそらく一番はやく」となると、何でしょう。私見、勝手な答ですが、三ついかがかな?
一つは「教室にエアコン設置」 平成15年、当時のPTA役員のみなさんの尽力で実現しました。
もう一つは「朝課外の廃止」 平成31年、校長先生を中心に決断されました。
そして三つめが今回のテーマ「体育大会スタンド設置」です。
スタンドのルーツは平成元年、創立70周年記念大会の新プログラムとして「伝統八幡」が始まったことにあると思われます。集団を越えた全校生徒による八高そのものへの応援。当時は、机や椅子で数段の傾斜をつくり、風にひらひらする画用紙を手にした人文字でした。
体育大会に特別なパネルを使って大集団で人文字を繰り出すパフォーマンスは、当時、福岡地区でおこなわれていました。修猷館OBの新谷先生にうかがうと、おそらく昭和の半ばにはすでに始まっていたとのこと。
グラウンドに建てられたスタンドに繰り広げられる高度な人文字の演技の様子が、八高生を刺激したようです。


「スタンドを建てようぜ」
スタンド設置には大きなお金もかかる、そりゃー無理だろうという大方の雰囲気にもめげず、平成5年、生徒実行委員の猛烈な要望に、驚きの展開が。
鉄のイメージの体育科の先生方にソフトな前向きな理解を得たのち、校長先生のゴーサインを獲得、大会にスタンドが導入されることになりました。
ゼロスタートでした。修猷館高校を訪問してパネルのサンプルを譲り受ける所から出発、ノーハウを学びに学び、あとは生徒実行委員のエネルギーとリーダーシップ、全校生の熱量で、八高版スタンド人文字パネルは生まれました。



余話です。スタンドが建てられ始めた数年は、バックボードの取り付け作業をクレーンではなく手作業でやってました。それを職人さんと一緒に、腕に覚えのある先生方がボランティアで、細くて高くてしかも揺れる足場に登り、冷や汗かきながらやりました。(当然ですが職員の作業は数年で管理職からストップがかかりました)
修猷館高校ではおそらくもう60年くらい、しかしそこに学んだ八高でもすでに30年を超えるスタンド・パネルの体育大会は、「伝統八幡」という独特のプログラムとともに、多くの卒業生の胸の中にあります。



今年の体育大会は9月3日とのこと。良い日になりますように。
